No.10 ゲルマニウムの力


            ゲルマニウムとは、(有機がいい。自然物は有機もの。) 人病の予防に有機ゲルマニウム含有食品がおすすめです。  確かめられた臨床 兵庫医大・東大医・北里医大・岩手医科大・千葉がんセンター・和歌山県立医大・名古屋大医・大分医科大・にて、ヘルペス・糖尿・肺がん・感染症予防・肝機能・呼吸困難・白血病・口腔がん・子宮がん・卵巣がん・消化器のがん・脳腫瘍などの病気に対して、治癒・延命・痛みの軽減などの効果がみられた。 ゲルマニウムの力 1,酸素の補給作用。(排出にとられる酸素の代替) 2,SOD作用(活性酸素除去作用)。 3.血液中の老廃物を出す。 4.老若男女・健康・病気を問わず、インターフェロンを誘起し、ウィルスだけを やっつける。しかも副作用がない。 1,2,3,4により、免疫機能を活性化して、前がん状態(肝炎・肝硬変・ある種の貧血 ・再生不良性貧血・鉄芽球性貧血・骨髄増殖症候群・特発性間質性肺炎など、)をコ ントロールする。例えば、中性脂肪や過酸化脂質を減らし血液の粘性を下げ、PH(酸 性度、アルカリ度)を正常に保つ。発症後にとりいれるよりも予防的にとりいれてお くと、万が一発症した場合の治癒率は高くなる。  現代食は高たんぱくで、腎臓病・糖尿病・痛風・不眠・骨粗鬆症などの下地をつく っており、これはまた、体内での燃焼にカルシウムを多く消費し腎機能にも負担をか けている。加えて、加工食品の常食はミネラルバランスを崩している。 岡山大医学部のある先生は、健康食品のようなもので日常的に有機ゲルマニウムを補 うのがベストであろうと考えている。−出典・ゲルマニウムと臨床(健康新聞社)−          
 日本食はスーパー健康食 なぜ、こうなってしまったか? 明治の頃、日本に来日した医者は日本人に糖尿や痛風が非常に少ないことに驚いて いた。ドイツ人医師ベルツは、一日50キロ安みなく走る人力車の車夫の貧相な日本 食を見て、肉を食わせたらどれだけ走れるか実験してみたら3日でダウンしてし まった。同じ事を馬と一緒に一日80キロ走り馬の世話をする馬子でも実験したら、 やはりすぐにダウンしてしまった。食事はご飯に、味噌汁、納豆、おしんこ、など である。(優れた日本食は海外の研究家も驚くばかりであったが、戦後の米国によ る日本人の体格改善という大義名分のもと、畜産奨励で肉や牛乳などが一般化、ま た給食化しいっきに洋風化した。この背景には、既に自国の食生活の見直しを始め て肉を食わなくなった米国で余ってしまった肉を日本で処分するという背景があっ た。最近では米国で人気のない脂身をハンバーガーにいれたり、外国たばこを日本 で拡売したりという動きが見られる。また、日本人は元々草食動物なので肉を大量 に消化することにも無理がある。)これらの食品は最近では塩分が多いとのことで 食べられない方もおられますが実はこの頃の自然塩には多くのミネラルが含まれて いました。ミネラルはよく着火剤にたとえられますが、まさに車でいえば非常に良 く点火補助剤がうまく機能しているような状態だったのでしょう。当然、無理のな い食物ですから、消化も良くまた、代謝に無理もかかっていなかったろうと思いま す。塩について補足すれば、現代の精製塩はミネラルを含まない、工業優先のため 塩田をこわして電気分解でできた塩です。化学式ではNaClとかきます。これは、高 血圧、低血圧を誘発します。ところが自然塩は元々海の組成ですから各ミネラル・ 酵素が有機的に作用して人体に悪影響を与えません。また、味噌汁はたんなる塩の 水溶液ではありませんし、病気の時に使う生理食塩水の濃度は0.9%程度、味噌汁は 一般的に1%程度ですから、体に負担をかけない食べ物といえましょう。また、塩分 が高血圧の原因となる方もありますが、1979年まではカリウムの多い日本食には 15Kの塩分が必要と言われていたのが、その後インディオの集団で塩分摂取の多い グループに高血圧が多かったとの理由から嫌塩が始まりましたが、実は5−25K の範囲では明らかな相関関係はありませんし、塩分感受性高血圧の人以外は塩分を 減らしても高血圧は治りません。また、健康な人の腎臓であれば1日50Kの塩分を 排泄出来るそうです。ナトリウム欠乏は、胃液の分泌不良・倦怠感・精神状態不安 などを起こすことがわかっています。 エーザイ製薬 川上千里氏の話 エーザイの創始者は日本人は自分の健康を 医者と薬に頼りすぎると嘆いていたそうです。
●新・今「食」が危ないを読んで。  いや、空恐ろしい本があるのですね。学研の驚異の科学シリーズの 最新版地球環境白書・食が危ない、とても内容が濃く一つのテーマだけ で紙面を覆い尽くしてしまう。是非ご家庭 に一冊お持ちください。 ご家族の健康を守るために。 ●ゴミ焼却場などから流れ出たダイオキシンが野菜の土壌へ。 ●狂牛病は羊から牛。次は人間か?なんと兆候がある。 ●大量の添加物とアトピー などの難病に関連性。 ●ポストハーベスト(収穫後農薬)なんとアメリカ米で虫が殺せる。 ●遺伝子組替食品はすでに食卓へ上陸。しかも規制の弱い日本が狙い撃ち。 ●食物アレルギーなのに何でもステロイド軟膏でごまかす対症療法。 ●環境ホルモンは食物連鎖によってなんと2500万 倍に達する。精子数の半減 、乳ガンの進行促進。胎内の汚染など。 ●ダイオキシンの95%は 食事から摂取される、しかしながら食物繊維や葉緑素の  たっぷり入った物を食べると吸着。 排泄される能力が明らかに増える。 ●野積みのPCBがまだまだある。 ●遺伝子組替食品は完全な安全性を誰も知らないのに表示義務がなく避ける権利を  私達から 奪っている。これは薬害エイズしまるで同じ構造。 ●アルミ缶の成分はアルツ ハイマーの危険因子。 ・アルミは脳に蓄積される ・透析性痴呆症の患者から アルミをシャットアウト してみたら発症が止まった。 ・日本の水道水のアルミ含 有量は結構多い。 ・アルミニウム鍋30分で0.75PPM、酸性で 塩辛い条件だとなんと、   100PPM以上。 ・アルミ缶一回プシューで0.537マイクログラム、   最大で2PPM。 胃の中は強い酸性なのでアルミはよく溶け体内に吸収される。 ●抗生物質VS細菌で敗北宣言をしたアメリカは食べると繁殖能力が落ちたり、 奇形の可能性が実験室でわかっている放射線照射殺菌をしている。 この   輸入国は他ではない日本である。 ●オーストラリア産牛肉に日本製農薬が残留。 ●確実にやってくる食糧危機。 ●合成洗剤の害 ●添加物たっぷりの歯磨剤 素磨きが一番!!! ●添加物のリン酸が骨を溶かす。 ●年間20キロの添加物。コンビニ弁当にたっぷり。   これらの環境が悪化していく中で生きていく助けになるのが 野草酵素です。環境関係をいろいろ調べると健康体である方が   不思議です。今、健康であるとご自身で思われていても貴方の   体には日々毒素が蓄積しているはずです。毒素を出すには、   良好な栄養バランスのとれた生野菜や果物を摂取し適度に   体を動かしてください。食生活の改善が難しい方は野草酵素を   お試しください。
No.11 水は清き国の水ピンチ 毎日新聞社発行 エコノミスト  ’97.2.18 の記事より。 水道水には危険がいっばい。蛇口をひねれば、アスベスト、合成洗剤などを含 んだ水が…o浄水場の塩索処理では、悪名高い発ガン性物賞、トリハロメタン が必然的に生成される!“水遺水地獄”から抜け出す道は?   川を汚さないことが∵水道水地獄から抜け出す最良の手段 讃岐田訓 さぬきださとし 神戸大学発達科学部助教授1941年生まれo神戸大学理学 部生物学科卒業千京都大学院理学研究科博士課程修了。著書に『遺伝子を撃つ 水道水』など。 三七年ぶりの水道水質基準改正で、新基準が九三年一二月から施行された画お もな改正点は@鉛・胆素、マンガン、陰イオン界面活性剤の基準値が二−六倍 に強化A浄水場での塩素消毒による副生成物、ことに有機塩素化合物の規制強 化B地下水汚染などで間題の有機塩素化合物の新だな規制C農薬類の大幅規制 −−などである。この改正でことに注目されるのは、消毒副生成物と農薬の二 本柱である。厚生省の飲み水に対する現在的な危機感が如実に表れでいる。 蛇口から出てくる毒物たち 鉛 鉛の慢性中毒が間題になっている。症状が進むと、ついには中枢神経障害 や発ガンに至る。WH○(世界保健機問)やアメリカの水道水質基準は○・○ 五mg/mlであり、わが国も今回の改正で○・一から○・○五に強化した。 朝一番の水道水は飲むな。厚生省もこの趣旨の通達を出している。水道蛇口の 向こう側はたいでい鉛管が使われでいる。水道水は塩素イオンをはじめ、琉酸 イオン、炭酸イオン などを含み、弱酸性であるから、鉛など金属類を溶かし出す。いま、夜中の一 二時から朝の六時まで水を使わないとすれぱ、それは六時間におよぶ鉛の抽出 液である。 アスベスト 石綿ともいう。いわぱ微細なガラスの針を固めたもので、アスベ ストエ場の労働者の多くが、この粉塵のため肺ガンで命を落とした。いま、こ のガラスの針が水道蛇口から出てきており、他の臓器の発ガンが懸念されてい る。 わが国の水道本管の約二○%はアスベスト管のままである。戦中、戦後、戦争 で鉄類を消耗したことと、金がないために、鋳鉄管の半額でできることもあっ で、セメントに二○%のアスベストを混ぜて固めた。これらが老朽化して剥が れてきている。水道水が酸性で、セメントがアルカリ性なので、本管内壁のセ メント分がじわじわと溶かされ、限りなくアスベストに近づいでいる。七九年 に昭和女子大の長沢明元教授らが発表した、東京都二ご一区内の水道水、七力 所の測定値では、1Lあたりのアスベスト繊維数が、最低で西多摩郡の五万 本、最大で江東区の一八○万本であった。この発表に驚いた東京都衛生研究所 は慌てて独自のデータを出し、最高の金町系水道水でも九万三○○○本として た。EPA(米国環境保護局)は三○万本含まれでいると、一○万人に一人が発 ガンすると発表しているので、いずれの結果が正しいとしても、怖い話ではあ る。しかし、水質基準項目には入っていない。 合成洗剤 ほとんどは陰イオン界面活性剤で、多摩川水系などの河川水では約 八○%がLAS(直鎖型アルキルペンゼンスルホン酸塩)として検出される。こ の度の基準改正では、○・五mg/lから○・二mg/lに強化された。典型 的な障害は皮膚障害であるが、これは序の口。そもそも界面活性剤の役割は脂 肪を溶かすことである。したがって、皮膚につけば体内に染み込むし、血中濃 度が上がれば溶血する。しかし、何よりも心配なのは、発ガンを促進するこ と。たとえぱ、胃ガンの誘発剤4−NQO(ニトロキノリンオキサイド)を マウスの餌に混ぜでおくと、ある率で胃ガンになるが、これにLASを茄えると 発ガン率が高まる。もうひとつ心配なのは、催奇形性の可能性である。 この研究を最初に発表したのは、三重大学医学部の教 授で、後に学長になった三上美樹氏である。妊娠させた母親マウスの背中に、 台所用洗剤を絵筆で一回塗布し、出産まで飼育すると、生まれでくる子供に四 肢異常をはじめ、口蓋裂、外脳症などが現れた。ただ、この現象の普遍性に関 してはいまだ結論に至っていないが、厚生省が基準を厳しく強化した背景に は、相当の危機感をもっているものと考えていい。 硝酸・亜硝酸性窒素 これらの物質は生体に必須であるが、過剰になると健康 障害が出るので、わが国の水道水質基準では、これらの合計値としで一○mg N/lと定めている。ただ、硝酸性窒素はそのままでは毒性はないが、消化器 系で還元されで亜硝酸性窒素になる。問題はこの亜硝酸性窒素である。この物 質は胃の内容物と反応しで、ニトロソ化合物を生成し、胃ガンを誘発する。ま た、血液のヘモグロビンが酸化され、メトヘモグロビンになり、乳幼児にメト ヘモグロビン血症(チアノーゼ、窒息症状)を引き起こす。これらの窒素成分 は、太量施肥や生活・畜産排水から、また、窒素酸化物として大気から入って くる。アンモニア性窒素も自然界の徴生物に酸化されてこれらに変化する。と ころが残念なことに、一般の浄水処理方法では除去できないのである。お手上 げである。 危険な浄水場での塩素処理 トリハロメタンの実態 浄水場での塩素消毒で発ガン物質ができることが判明 したのは七○年代の半ば、アメリカにおいでである。塩素処理でトリハロメタ ン類の生成がつきとめられた。クロロホルムが主成分であった。この物質は従 来、麻酔剤として広く使用されていたが、発ガン性が強いことが判明して、二 ○年以上も前に使用が全面禁止された。 まもなく、アメリカは総トリハロメタン基準値を一○○ppbと定めた。この濃 度によるリスクは、一日に2Lずつ、一生涯飲みつづけたとき、一○万人あた り4人の発ガンリスクをもつ。ちなみに、わが国の人口で割りつけると、ほぼ 五○○○人の人々が水道水を飲むだけで発ガンする。厚生省の一九九四年の全 国調査によると、全国の約一五○○の水道事業体のうち、総トリハロメタンの 基準値の七○%を超える数値、つまり七○ppbを超えて検出された事業体が七 九あった。基準値を超えたところも数多くあった。これらの事業体を抱える都 道府県に対しでは、水質基準の順守を徹底して指導するよう通達された。 消毒副生成物と生体毒性 塩素消毒によっでできる生成物の多くは有機塩素化 合物である。水道原水に有機物が多く存在すると多量にできでしまうのである 〈有機物十塩素=有機塩素化合物〉。浄水場での塩素注入の主な目的は殺菌で あるが、そのほかにアンモニアや他の有機物、鉄、マンガンの除去などを行 う。このときに多量の塩素が消費される。たとえば、アンモニアを除去するだ けでも、その濃度の七・六倍の塩素の消費が必要である。一方、殺菌には塩素 が残留している必要があるので、浄水場では塩素がppm程度の濃度で残留する まで注入する。したがって、塩素と結合してしまう物質が多ければ多いほど、 塩素の注入量は多くなり、形成される有機塩素化合物の量は必然的に多くな る。したがって、原水の有機汚染が進んでいればいるほど、毒物ぱ多種、多量 にできでしまうのである(図1、図2)。ここでできる全有機塩素化合物のう ち、トリハロメタンが占める割合は一五〜二五%である。残りの七五%には何 十種類もの副生成物が検出されており、その生体影響も肝毒性、腎毒性などに 加えて、遺伝毒性として、発ガン性、変異原性、染色体異常誘起性、精子無形 成などがあり、強烈かつ多様である。ちなみに、金沢工業大学の鈴木規之氏の 試算では、発ガン性がわかっている物質だけのトータルでも一○万人一○人を 超える。 ガン遺伝子の突然変異で起こるガン わが国の死因の第一位はガンである。八 一年、ガン死者が一六万六○○○人に達して死因の第一位となった。以後、ガ ン死者は増茄の一途をたどり、九○年には二一万人、九五年には二六万三○○ ○人に達した。ガンの第一段階は良性腫瘍である。細胞増殖の調節機能を失っ て、無限に増殖し、不死化する病気である。しかし、これで命を取られること はない。これが次第に悪性化し、浸潤性と転移能を獲得すると、悪性腫瘍、ガ ンと呼ばれ命を取られる。では、この一連のガン化の仕掛けとはどのようなも のであろうか。実は、ガンの仕掛けはわれわれ自身の中にある。細胞の核内に ある二三種類の染色体の中に、ガン関連遣伝子が組み込まれでいる。現在まで に、それぞれの臓器に特有のガン遺伝子が一○○種類近くも見つかっており、 まだ、ガン抑制遺伝子も三○種類ぐらい見つかっでいる。したがって、ヒトの 身体は約七○兆個の細胞でできているので、約九○○○兆のガン関連遺伝子を 抱えていることになる。これらの遺伝子が水道水中の発ガン物質をはじめ、食 品添加物や紫外線、放射線などにより突然変異を受け、腫瘍化し、ガン化して いくのである。たとえば、胃ガンなら、このガンの場合、ガン遺伝子やガン抑 制遺伝子が八個近く見つかっでおり、これらが順次、突然変異を受けていくこ とにより発ガンに至る。血液のガン、自血病の場合は突然変異の必要個所が少 なく、2〜3個であろうといわれている。したがって、若年でも発病するし、 幼児自血病も増えできでいる。私事にわたるが、私の甥も一昨年、わが大学の 文学部の四回生のとき発病し、半年もたなかった。 水道水に強い変異原性 変異原性とは突然変異を起こす性質のことである。こ の性質が強ければ強いほど、発ガンの確率は高まると考えられる。この強さを 定量する一般的方法は変異原性テストである。検体をサルモネラ菌に作用させ て、遺伝子に突然変異を受けた菌数をコロニーをつくらせて調べる。水道水の 変異原性を調べるときは、われわれの身体の一日の必要摂取量、2Lから有機 塩素化合物を抽出して菌に作用させ、変異菌数を数える。図3は淀川の水を原 水にした水道水を私の研究室で調べたものである。使用する水量が五○○ml を超えると、遺伝子の損傷が強すぎて死滅するものが続出する。そのため、試 水量に比例するところの勾配で計算するが、二年近くにわたる実験の平均で、 2Lあたり三二○○個のサルモネラ菌が突然変異を起こした。人生八○年とし て三万日、つまり生涯で約一億個の細胞が突然変異を受ける。そしで、九○○ ○兆の発ガン遺伝子が待つ体内を毎日毎日巡る。ガンで死なないほうが不思議 である。 ガン死を回避するには もう一度、浄水場で有機塩素化合物ができる図式を思 い起こしてほしい。要はこれらの毒物の形成をいかに抑えるかにかかっでい る。したがって、ひとつは水道原水の有機物を極力減らす。もうひとつは塩素 の使い方を工夫するか、使わないということであろう。そのためには、つぎの ような三段構えで実現していくべきであろう。@長期的には水道水源の保全山 林の乱開発の禁止。上流域でのゴルフ場、宅地開発などの規制。水系全体にわ たる水源保護法の制定。A中期的には上水、下水の処理法改善。下水、し尿処 理場に三次処理の導入。流域、広域下水道の建設を中止し、合併浄化槽の普及 ヘ。中間塩素処理法、オゾン・活性炭高度浄水法など浄水方法の変更。B短期 的には日常生活での緊急避難 数分間、沸騰を続けて毒性を除去。七○%ぐら い凍らせて、氷結部分を使用など。 国、自治体の最近の取り組み 1,厚生省は水道水質基準を九三年一二月に改 正し、重点を農薬と浄水場における塩素消毒副生成物に置き、検査項目を飛躍 的に増やした。2,環境庁や厚生省などは、二本の 水道水源保護法を九四年五月に成立させ、水道水の発ガン性を回避するには、 水道原水の汚れを断つのが根本であることを認めた。3,東京の金町浄水場や 淀川離水系の大阪府営水道、大阪市営水道およぴ阪神水道企業団などは、水道 原水の浄化を待てず、塩素処理を廃止する方向で、オゾン・活性炭高度処理施 設の建設を九○年から開始した。 おわりに 飲み水の安全性を確保するには、根本は水道原水の保全である。たとえぱ、源 流に近いところの水や、清澄な地下水、伏流水などであれば、たとえ塩素を作 用させても有機塩素化含物はほとんどできない。有機物がほとんどないので、 できるわけがない。われわれは湖を、河川を汚してはならない。これが発ガン から命を守る地道な方策である。
No.12,焼酎はカラダにいい 血のめぐりを良くする本格焼酎、効能と健康の関係を探る。 生理学の面から血液の凝固と溶解について研究を進めている倉敷芸術科学大学の 須見洋行教授。飲酒の血栓溶解酵素にかかわる実験に取り組んだのは一九八二年。 八六年にはその結果を英国の専門誌で報告。十数年を経た現在も独自の研究は続け られている。血栓という血の塊が心筋こうそくや脳こうそくなどの危険な病気につ ながるのは周知の適りだが、その原因はストレスにも大きく間係しているという。 こうした興味深いはなしを同教授に語ってもらった。 日本の風土が生み出した酒、原料に血栓溶解成分 私たちの血液の中には、血液を囲まらせる「凝固因子」と、固まった血液を 溶かす「線溶困子」が存在しています。人問の体ほ風船みたいなもので、出 血を起こすと一番危ないのです。そこで、凝固因子が出血した血液を固めて 出血を止めるのですが、その後に、囲まった血液を溶かして、またもとの 血管に戻すための酵素が働きます。それが線溶困子です。ケガをして出血し たとき、まず命のためには血を固めることが大切なので、人間の血管には凝 固因子が十分に整っています。しかし、むやみに血管内の血液が固まると、 血栓という血の塊ができて、それが心臓や脳の血管でつまり、心筋こうそく や脳こうそく、痴呆症などの病気を招くことになります。若い人は凝固因子 と線溶因子のバランスがうまく保たれていて、ざまざまな原因で凝固因子が 働いたとしても、またすぐに線溶因子も働いて、血液を囲まりにくくします。 しかし年齢とともに、このバランスが崩れやすくなり、線溶因子が弱くなっ てきます。もともと凝固因子に対して非常に少ない割合の線溶因子ですから、 中高年の人は、血液を囲まりにくくする食べ物を積極的にとることが必要です。 少量飲むと増える血栓溶解酵素  この研究の始まりは私が学生の頃、工学部で発酵を専門とした教室にいた ことでした。その後、医学部を卒業して、宮崎の大学に勤務していたときに、 本格焼酎を中心とするアルコールが、血液凝固や血栓にどのような影響を及 ぼすか学生の中からポランティアを募り、十年くらいかけて実験を行いました。  最初に行ったのは、アルコールを飲んだ人の血液を採血して、血液から血漿 (けっしょう)を取り出し、そこから血栓溶解酵素(血の塊を溶かす動きを特 った物質)だけを分離して、その量と働きの強さを調べる実験です。その結果、 アルコールを飲むと、飲まないときに比べて血中の血栓溶解酵素の量が増え、 その動きも高まることが判明しました。また、赤ちやんのへその緒の血管の内 側にある内皮細胞を大量に培養して、そこにいろいろなものを入れていくと、 血栓を溶かす酵素を出すこともチェックできました。本格焼酎を培養細胞の中 に入れるてみると、 何も入れない場合に比ぺて確かに血栓溶解酵素が多く出 るのです。血栓溶解酵素はお酒を少し飲んでいるときに出るということが、こ こでも科学的に証明されたわけです。  ただし、焼酎には甲類(ホワイトリカーなど)と、乙類(そぱ焼酎やいも焼酎な どの本格焼酎)があり、血栓溶解酵素作用が強いのは乙類です。それは、例えば そば、むぎ、米、いもなどの、乙額の原料となる発酵産物に、溶解成分が多く含 まれているからです。血栓症になると、血を固めないための薬を飲むことが多い のですが、固める酵素が多いからといって血栓症になるわけでもありません。例 えば、血液が凝固する能力が高い動物は、足が一本飛んでも死ぬことはありませ ん。それほど血が固まりやすくても、動物は決して血栓症にはならないのです。 要は、人間も血を溶かす能力が減ったときに血栓症になりやすいということです。  体調は、余べ物や飲み物によってコントロールすることができます。俗に甘う “血のめぐり”が血液の囲まるのを抑えているのであり、酒を飲むと、その“血 のめぐり”が良くなるわけです。 文化的価値を次代へ 文化のレベルが高い国ほど、人々がお酒を飲む量は多くなり、それは文明の尺度 でもあります。特に本格焼酎は、麹を使ったり、菌を何種類も使う複発酵で、原 料が同じでも作り方で味や香りが変わる芸術的な要素を秘めています。 沖縄の泡盛にしても、その土地の風土が生んだ酒が現在まで残っているわけで、 それは日本人が歳月を越えて選び抜いてきた非常に価値のあるものだと思います。 日本人が生んだ本格焼酎は世界のどこにもないわけですから、私達はもっと誇りを 持っていいと思うのです。単に値段が安いからというわけではなく、「この味が 飲みたいから、この銘柄が欲しい。」と、探してでも買う人も増えており、そう いう部分をもっと大切にしなければなりません。本格焼酎のオリジナル性を今後も 文化して残していくべきだと思います。 飲み過ぎは禁物、適量を継続的に。 発酵産物と血栓症が深い関係にあるとはいえ、欲み過ぎはよくありません。一定以 上の量を飲んでも、それ以上、血栓溶解作用の能力は高まらないのです。むしろ、 好きな酒を適量を飲み続ける方がいい。いっぺんに多くの量を欲むことは他の意味 での弊害が出てくるだけです。本格焼酎の血栓溶解作用を十分に生かす欲み方とし ては、一回にエチルアルコールに換算して30グラム。25%の焼酎なら120ml 35%以上なら85ml以下になります。ただし、それもあくまでも平均であって、 酒の強い人と弱い人では違いますから、自分に合った量を好きな飲み方で飲むのが いいでしょう。本格焼酎の飲み方にはお湯割り、水割などいろいろありますが、飲 み方によって特に血栓溶解作用が増強したり失われたりすることはありません。焼 酎特有の香りが気になる人は、消臭効果のあるお茶で割ると飲みやすくなります。 そして、何よりもリラックスして飲むことが大事です。というのも、血栓症は精神 的なストレスと大きな関係があるからです。本格境酎を飲むとある意味でのリラク ゼーションにつながり、ストレスを抑えることができます。しかも、アルコール以外 の発酵産物が血管に働きかけるという、まさに一挙両得なわけです。